初めてこの糸を見たとき、撚りが均一でないことに気づきました。よく見ると、撚りに強いところと弱いところが交互に現れています。この撚り方に、どんな意味があるのか。調べてみて、はじめてその理由が分かりました。撚りの強弱こそが、あの美しいグラデーションを生む理由だったのです。
編み物と毛糸のブログ | なないろ毛糸公式コラム
なないろ毛糸が毎日発信する編み物ブログ。メルマガのアーカイブや毛糸・編み針の情報、編み物のある暮らしのコラムをまとめています。
最初は黒だと思いました。ところが光の下でよく見ると、黒の中にいくつもの黒があるのです。深い焦げ茶、墨色、炭のような灰が重なり合って編み地に現れていました。一色に見えて、一色ではない。手染めならではの濃淡と揺らぎが宿る糸の話です。
糸を選んでから作品を決める。それが編み物の普通の順番です。ところがプロラナの1-2-3 Ideenは逆で、玉数を決めると作品が決まります。1玉でスカーフ、2玉でショール、3玉でノースリーブ。世界三大コットンのエジプト綿100%で作られたグラデーション糸です。
手に問題を抱え、編み物を断念せざるを得なかった方からメールが届きました。プリムのエルゴノミック編み針を使ったら、また編めるようになった、というのです。その言葉が忘れられず、取り扱いを始めた針が、今も多くの方の編む時間を支えています。
コットンのTシャツは、数千円から10万円を超えるものまであります。素材は同じコットンでも、その差は何十倍にもなります。毛糸も同じです。サンネスガルンのマンダリン プティは、手に取った瞬間に違いがわかる、製法を工夫したコットン糸です。
ウールが直接肌に触れると赤くなってしまう。そういう方に届けたい糸があります。ローワン コットン ウールで編んだスカーフを3時間以上首に巻いて歩きましたが、まったく何の異常もありませんでした。撚りをかけていないエアリーな構造が、肌にやさしい理由だと思っています。
「このショール、何色の糸で編んでいると思いますか。たった4色なんですよ」。10年前のケルンの手芸メッセで、取引先のケラーさんが広げたショールを見て、驚きました。見れば見るほど色が増えていくように見える。その糸が、ウーリーハグズのボッベル コットンです。
手元にある道具が可愛いと、針を持つ前から気分が変わります。ピンクに囲まれると気分が上がるのは気のせいではなく、色が気分に影響を与えるという心理的な効果です。LYKKEのブラッシュシリーズは、その感覚を編み物の時間に持ち込める、つやのあるピンクの編み針です。
模様編みをきれいに出したいとき、エッジが鮮明な糸はかための印象があり、やわらかい糸は模様の輪郭が曖昧になりやすい。この二つはなかなか両立しません。メリノウールとピマコットンをほぼ半々に組み合わせたサンネスガルン デュオは、その両方を持っています。
春夏の糸を選ぶとき、軽さを基準にする方は多いと思います。ただ軽さとは別の基準で糸を選ぶと、また違う編み物の楽しさが見えてきます。コットンにカシミアを加えることで、編み目の線がすっきりと現れる。やわらかさを手放したとき、別の美しさが現れる糸の話です。






