5本針で編んだあと、手を開いて指を伸ばす。無意識にその動きをしている方は少なくありません。
疲れの原因は、編む動作そのものではないところにあります。右手で一本を動かしている間、左手は残りの針が落ちないように支え続けています。持ち替えるたびに支え直す。編み進めている時間より、支えている時間のほうが長いのです。
まっすぐな金属の針は滑ります。落とさないようにと思った瞬間、指に力が入ります。一回ごとはわずかな力でも、二時間、三時間と重なれば手のひらにも手首にも残ります。
addiのクレイジースネーク レースは、針そのものが波の形にうねっています。まっすぐな針は指で挟んで支えますが、波形の針はうねりの凹凸が指の腹に当たります。つかんでいなくても、持てている。この違いが、長い時間が過ぎたあとに出てきます。
力を入れなくていいということは、それだけ筋肉が緊張しないということです。関節に痛みを抱えながら編み続けている方からも、この形が助けになっているという声が届いています。
この波形は、addiとシルビー・ラッシュ氏の共同開発によるものです。2026年のクリエイティブ・インパルス賞で、その年の製品賞を受けました。ドイツ製、10年保証。長さは15cmと20cm、太さは0号から8号まで、1,880円からです。
その力みは、道具のほうで減らせるかもしれません。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














