かぎ針の持ち方は、大きく分けて二通りあります。鉛筆のように指先でつまむ持ち方と、ナイフのように上から握る持ち方です。
日本では、えんぴつ持ちの方が多いと言われています。教わったときのまま、あるいは編んでいるうちに手が自然に選んだまま、いつのまにか決まっている。長く編んでいる方ほど、自分の形は体に入っているものです。
その決まっていたはずの持ち方を、変えてみようかと思われた方がいらっしゃいました。
えんぴつ持ちのお客様から、こんなお声をいただきました。この針は、ナイフ持ちに挑戦してみようという気になったかぎ針です、と。えんぴつ持ちでも編めるけれど、グリップが持ちやすいので、次の作品はこの針でナイフ持ちを進めています、とも書かれていました。
一度試して終わりではなく、次の作品もその持ち方で編んでいらっしゃる。そこがおもしろいところです。
その針が、addi スイングでした。まっすぐな金属の棒ではなく、手の中で支えやすいように考えられた、曲線的な持ち手を持つかぎ針です。指先だけでつまんで力を入れ続けるのではなく、手全体で支えながら針を動かす形になっています。
持ち方を変えるのは、なかなか勇気がいることです。それでも、道具の形が先に手へ働きかけることは、あるようです。
今の持ち方に、ふと立ち止まってみたくなったら。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














