段染め糸で大きな作品を編むとき、多くの方が気にするのが玉の変わり目です。一玉目の最後の色と、二玉目の最初の色が合わないと、その一段だけ色が飛んでしまいます。
ところが、玉ごとに色の並ぶ順序を揃えて巻いてある糸なら、話が変わります。
一玉目を外側から編むと、色はa、b、cの順に出てくるとします。ここで二玉目も外側から取れば、次に出るのはまたaですから、cの隣にaが来てしまう。
そこで、二玉目は内側から取ります。すると出てくる順番が逆になり、c、b、a。一玉目の終わりと二玉目の始まりが同じ色になるので、つなぎ目は目立ちません。
面白いのはその先です。そのまま編み進めると、編み地はa、b、c、c、b、aと並びます。つないだところを折り返し地点にして、色が来た道を戻っていくのです。
ショールなら中心から左右へ、同じ色が同じ距離のところに現れます。模様を設計したわけでも、色を計算したわけでもありません。取り方を替えただけです。
三玉目をまた外側から取れば、色はもとの向きに戻ります。玉の数だけ、折り返しを増やしていけます。
言葉で読んでもぴんとこないかもしれません。作品の写真を、折り返しがどこかにあるはずだという目でご覧になってみてください。
知ってしまうと、次に糸を見る目が少し変わります。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














