ケーブルやレースを編み込んだのに、思ったほど模様が出なかった。編み物をされる方なら、一度は経験があるのではないでしょうか。目の数も編み方も合っているのに、編み地がなんとなくぼんやりして見える。
原因は、腕ではなく糸のほうにあることがあります。
靴下の糸は段染めが主流です。段染めは色が動くこと自体が魅力ですが、その分、編んだ凹凸は色に紛れます。模様と色が、同じ場所で主張し合うからでしょうか。輪郭がぼやけて見えるのは、そのためです。
反対に、単色の糸は色が動きません。交差した縄目も、透かしの穴も、形がそのまま残ります。そこに光沢のある繊維が混じっていると、光の当たった面が明るく返り、凹んだ面には影が落ちる。模様が、色ではなく陰影で見えるようになります。
プロラナのゴールデンソックス シルクは、16色すべてが単色。シルクが二割入っています。無地は地味だから、と選ばずにきた方にこそ、編み地の見え方の違いを試していただきたい糸です。
まずは、編みたい模様を思い浮かべながら。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














