毛糸のラベルを裏返して、原材料の欄を見る癖がある方は多いと思います。パーセンテージの並びを見れば、その糸がどんな考えで作られたのか、だいたい想像がつくからです。
サンネスガルンのプリモ ティン シルク モヘヤは、その欄に二つしか書かれていません。スーパーキッドモヘヤ75%、シルク25%。同社の定番であるティン シルク モヘヤには羊毛が15%入っていますが、こちらには入っていません。
面白いのは、それ以外がほとんど同じだという点です。25グラムで約212メートル、推奨針は5.0ミリ、標準ゲージは10センチ18〜24目。数字だけを並べると通常品と見分けがつきません。つまりこの糸は、新しい太さや新しい編み方を覚えるための糸ではなく、これまで編んできたものの素材構成だけを選び直すための糸だということになります。

使い方についても、公式の情報が出ています。プチニットのジェニーブラウスでは、プチニット サンデー一本にプリモ一本を引き揃える構成が指定されています。一方、同じくプチニットのフランキーブラウスは、サンネスガルンの公式ページで、プリモを二本取りにして一着まるごと編む作品として案内されています。掲載されているXXSサイズの使用量は、地色5玉と縞色2玉です。
シルクモヘヤは他の糸に添えるもの、という前提で選んでいる方には、後者のほうが新しい情報かもしれません。細い糸を二本並べて編むと、単独より編み地に厚みが出て、それでいて重さはほとんど増えません。ウェア一着ぶんの長い時間を、軽いまま進められる編み方です。
なお、羊毛が入っていないことと、肌への刺激がないことは別の話です。モヘヤも山羊由来の動物繊維ですので、そこは分けて考える必要があります。また、素材構成が変われば編み地の密度や落ち感も変わりますので、手持ちのパターンに使う場合はゲージの確認をおすすめします。
通常品と比べてどちらが上、という話ではありません。今回の作品にどちらが合うか、という選び方ができる糸が一つ増えた、ということだと思います。
色は全13色。静かな色も、はっきりした色も揃っています。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














