五本針で小さな輪を編んでいると、目が入りにくい場面が出てきます。そのとき、針の先を指の腹で押している。あとから指先が痛くなって、ようやく気づく。
これは編み方の癖として語られることが多く、直したほうがいいと思われがちです。けれど押して痛くなる原因が、針先そのものにあることもあります。
addi のコリブリという五本針は、一本の両端に、細い針先と丸い針先がついています。細い針先は、細かい模様編みや増し目、複数の目を一度に編む場面に向くとメーカーはしています。丸い針先は、撚りの少ない糸を扱うときや、ゆるめに編む方に向くとしています。糸を誤って突き刺してしまうのを防ぐためです。そして、指先で針先を押してしまう方にも、この丸い針先が向くとされています。
どちらか一方を選ぶのではなく、針の向きを変えるだけで両方を使える。五本針という道具の中では、めずらしい成り立ちです。
指のほうを変えなくても、いいのかもしれません。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














