カシミアの入った糸と聞いて、まず思い浮かぶのはやわらかさだと思います。ローワンのコットン カシミアは、その予想から少し外れたところにある糸です。
手に取ると、思っていたより張りがあります。指でつまむと細い芯がまっすぐ通っているようで、表面には、かすかなシャリ感があります。
この張りが表に出るのは、編み地になってからです。針が進むと目のひとつひとつに輪郭が出て、段が重なるほど編み地が立ち上がっていきます。編んでいる途中を眺めているうちに、もう少し進めたくなる。
輪郭の出る糸は、小さな作品ほど差が出ます。ソフィースカーフのような首元の一枚は、編み地の表情がそのまま仕上がりの印象になります。編み上がったあとも形が残りやすいのは、この輪郭のためだと見ています。
色は、静かなものから、はっきりしたものまで。ふだんよく着ている服を一枚思い浮かべて、その隣に置きたい色から見ていくと決まりやすいと思います。
一色決まれば、あとは編みはじめるだけです。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














