輪針を選ぶとき、多くの人は素材で迷います。金属か、竹か。金属針は滑りがよく速く編めますが、ふとした拍子に目が針先から逃げることがあります。竹針は目が安定する反面、糸が表面に引っ掛かり、目送りがわずかに重くなることもあります。
リッケのドリフトウッドは、この二つの間に位置する木製輪針です。研磨された木の針先は、目を送るときは滑らかに、それでいて編み目を勝手に落としません。滑りやすい糸や細い糸、模様編み、目数の多い作品で、この操作性の均衡が生きてきます。
もう一つの持ち味が、針先とコードの接合部の滑らかさです。編み目は一つの作品のあいだに、この場所を何百回も通過します。ここで糸が止まらないことは、編み進める流れそのものを守ってくれます。
速く編める針が、いちばん編みやすい針とは限りません。目を思った場所に置いておける針という基準で選んでみると、輪針選びの景色が少し変わります。
滑りすぎず、止まりすぎない一本を。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














