ライラックの花を近くで見ると、ひとつの花びらが4枚しかないことに気づきます。バラやマーガレットのにぎやかさにくらべると、ずいぶん控えめです。ところが、まれに5枚の花が混ざることがあり、それを見つけた人には幸運が訪れるという言い伝えがあります。四葉のクローバーとよく似た話です。
その「ライラック」の名を持つ夏糸が、サンネスガルンのリーネ、色番ピンクライラックです。青みをわずかに含んだ明るいピンクで、甘いほうへ寄り切りません。糸に光るところとマットなところがあり、編み地になると縦にやわらかな陰影が生まれます。同じピンクでも、平らな色ではなく、表情のある色に見えるのです。
白いボトムに合わせると、明るいのに落ち着いて見えます。きれいな色を着たいけれど派手にはしたくない、という夏の迷いに、ちょうど応えてくれる一色です。
夏の装いに、甘く寄り切らない明るさをひとつ。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














