ソックヤーンというと、細かく複雑に色が変わっていく糸を思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど、北欧のソックヤーンには、また少し違う楽しみ方があります。
フィンランドのノヴィータから届いた「ヤッティライタ」は、その名前が現地の言葉で「大きな縞」を意味します。細かさを競う糸ではなく、色を大きく、ゆったりと見せるための糸です。
今回届いた新色は「モカ」。冷たいコーヒーを思わせる、深い茶色です。夏の明るい色とは違う、けれど冬物のように重くもない。アイスモカのような、涼やかさのある茶系です。
この糸は少し太めにできているので、色の帯が細かく散らばらず、編み地の上に大きな面として現れます。針を進めるうちに、モカの色がゆっくりと広がっていく。その様子を眺めているだけで、つい続きを編みたくなる。そんな糸です。
梅雨のじめじめした朝にこそ、冷たいモカの色は、よけいに美味しそうに見えるのかもしれません。
夏の手元に、深い一色を。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














