窓を開けると、冬の尖った冷たさが消え、しっとりとした春の湿り気が混じっているのを感じます。 コーヒーの湯気の向こう側で、これから始まる一日が穏やかでありますようにと願う、そんな静かな時間にこの記事を書いています。
そろそろ、冬のあいだ守ってくれた厚手のウールが少し重く感じられませんか? かといって、麻や細いコットンを手にするには、まだ指先が心細い。そんな季節の狭間には、「温めすぎず、冷やしすぎない」心地よさが必要です。
ウールとコットンの「つかず離れず」な関係
今日ご紹介するのは、ノルウェーの老舗、サンネスガルンの「デュオ(Duo)」。 メリノウール55%とピマコットン45%が手を取り合った、通年楽しめる素材です。
-
ウールの弾力と、コットンのさらりとした清潔感。
-
どちらかの個性が勝るのではなく、混ざり合うことでウール特有の刺激が抑えられ、肌がほっとするような安心感が生まれています。
この糸を初めて手にしたとき、その「潔さ」に惹かれました。
「飾るため」ではなく「日常」のための糸
サンプルを光にかざすと、マットなコットンと柔らかなウールの産毛が交互に現れ、まるで霞がかった北欧の春空のようです。 「これは飾るための糸ではなく、日常で何度も袖を通すための糸だ」と、その質実剛健な佇まいを見て確信しました。
推奨針は5号。コットン混でありながらウールの復元力があるため、編み地が驚くほど平らに整い、手も疲れにくいのが特徴です。 完成したウェアは、家事の最中も、ふとした外出時も、肌にまとわりつかない絶妙な距離感を保ってくれます。
色選びは、明日への小さな希望
さて、どんな色で、あなたの春を始めましょうか。 北欧らしいニュアンスカラーを眺めながら「次に何を編もうか」と考える時間は、それ自体が明日への小さな希望になります。
今のあなたに必要な一色が、そこにあるかもしれません。 この糸で編み上がった未来の自分を、少しだけ想像してみてください。














