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バスの床を転がった毛糸玉から生まれた編み物道具|アディ ヤーンアーム誕生の話

バスの床を転がった毛糸玉から生まれた編み物道具|アディ ヤーンアーム誕生の話

編み物の道具は、たいてい大きな会社の開発室から生まれます。ところが、ここ数年でいちばん話題になった編み物道具のひとつは、旅行中のバスの中から生まれました。

2024年の夏、イギリスに住むルイーズ・グリーブスさんは、カナダのバンクーバー島を旅行していました。バスの座席でかぎ針を動かしていたところ、毛糸玉が膝から落ちて、床を転がっていきます。拾って、また編んで、また落ちる。その繰り返しでした。

隣に座っていた夫のエイドリアンさんが言いました。腕に毛糸玉を固定する何かが必要だね。

帰宅後、試作が始まります。ひとつ目は失敗、ふたつ目で形になりました。二人はその秋、イギリスの大きな編み物フェアにそれを腕につけて出かけ、会場で何度も声をかけられます。

翌年、ドイツ・ケルンの手芸見本市で、1829年創業の編み針メーカー、アディの目に留まりました。二人はアディとライセンス契約を結び、一年かけて製品化されます。

バスの床で毛糸玉を拾ったあの日から、一年八か月でした。

ひとつの不便から道具が生まれるまでを、追ってみてください。

アディ ヤーンアームが生まれるまでを読む

執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)

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