段染めのソックヤーンと聞くと、編むほどに色が次々と切り替わっていく、にぎやかな糸を思い浮かべる方が多いかもしれません。
けれど、段染めにも種類があります。色が小刻みに変わるものもあれば、ひとつの色から次の色へ、ずいぶん長い道のりをかけて、少しずつ移っていくものもあるのです。
後者は、編んでいる手元ではなかなか色が変わりません。もう少し進めばあの色になるだろうか、まだだろうか。そう思いながら、もう一段、あと一段と手が進みます。気がつけば、いつのまにか色が移り変わっている。急かされないのに、手が止まらない。
この長いグラデーションは、撚りの強弱と、長く色を置いた染め方が重なって生まれます。色が変わるだけでなく、糸の表面そのものにも表情があるのです。
そんな糸のひとつが、プロラナのゴールデンソックス ネッセル。靴下に多いナイロンではなく、ラミー系のネッセル繊維を加えた、少し変わったソックヤーンです。
急がない色の移ろいを、夜の手元で。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














