夏糸を探しているつもりが、気づくと秋口まで使える作品を考えていた。そういう経験のある方に、ぜひ知っていただきたい糸があります。
ローワンのソフトヤク DK は、コットン76パーセント、ヤク15パーセント、ナイロン9パーセントという構成の糸です。コットンが主役でありながら、ヤクの繊維が持つ空気感とチェインネット構造の軽さが加わることで、一般的なコットン糸とは少し違う仕上がりになります。
編み上がった地には、単色なのにやわらかな濃淡が生まれます。コットンとヤクは染まり方が微妙に異なるため、光の当たり方によって表情が変わります。均一すぎず、でも柄糸でもない。この加減が、シンプルなカーディガンやプルオーバーに、ちょうどよい奥行きを与えてくれます。
春先の軽い羽織りとして編み始めて、季節の変わり目にも手が伸びる作品になりやすい糸です。「夏糸のつもりで選んだのに、思ったより長く活躍した」という方に向いています。コットンの清潔感はそのままに、季節の幅を少し広げたい方にお勧めしたい一玉です。
色番は19色。まず色を見ることから、次の作品が始まります。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














