アディのソックワンダー レースは、ドイツではゾッケンヴンダーと呼ばれています。訳すと「靴下の奇跡」。道具の名前としては、ずいぶん大きく出たものです。
けれど海外の編み手の声を追っていくと、この名前が少しずつ冗談に聞こえなくなってきます。ニュージーランドの毛糸店のブログでは、最初の数段は手が戸惑っても、多くの人はすぐに慣れていくと紹介されています。
印象に残ったのは、アメリカの編み物デザイナー、ローレン・ラッドさんのレビューです。彼女は2018年から別の短い輪針を愛用してきた人で、うまくいっているものは替えない主義だと自分で書いています。そのうえで、何か月かこの針で編んでみて、こちらのほうが少し快適だったのは意外な発見だった、と記していました。
長年の相棒がいる人の口から出る「少し」には、それなりの重みがあります。
一方で同じレビューには、足回りがかなり細い靴下を編む方には全長25センチがやや長く感じられるかもしれない、という指摘もありました。向き不向きも含めて、正直に語られている一本です。
今日の一段目から、この一本で。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














