段染め毛糸には、編み方をシンプルにという不文律のようなものがあります。せっかく模様を編んでも色の変化に埋もれてしまう、というのがその理由です。実際、細い糸ではそうなりやすいところがあります。靴下用の細い段染め糸で透かしを編むと、模様の輪郭より色の切り替わりのほうが先に目に入ってきます。
けれど、これは段染めそのものの性質というより、糸の太さの問題でもあります。
糸が太くなると、編み目ひとつあたりの面積が大きくなります。透かしの穴はひとつずつはっきり開き、ケーブルは指で触れて分かるほど盛り上がります。同時に、色が変わるまでに進む段数も増えるので、一つの模様がまるごと同じ色の中に収まりやすくなります。模様の輪郭が、色の切り替わりに分断されにくいということです。
プロラナのファンタジアは、推奨針7ミリから8ミリのチェーン構造の段染め糸です。メーカーの作品例にも、透かし、ケーブル、ネット模様を使ったものが並んでいます。段染めだから模様を控えるという選び方は、太い糸では必ずしも必要ありません。
色も、模様も。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














