編み物のブランケットには、二つの種類があります。ひとつは、無地の編み地をひたすら広げていくもの。もうひとつは、同じ模様を繰り返し編み重ねていくものです。
前者は簡単ですが、途中で退屈になりやすいと言われます。糸を大量に使い、日数もかかるのに、手元の景色が変わらないからです。
後者は違います。一模様編むごとに、編み地の上に形が生まれます。二十模様編めば、二十個分の形が並びます。編み進めた時間が、そのまま模様の数として目に見えるのです。
サンネスガルンのデュオは、この模様編みのブランケットに向いた糸です。メリノウール五十五パーセントとピマコットン四十五パーセント。羊毛の弾力が編み目に丸みを与え、綿が編み地の輪郭を支えます。透かしや交差の線がぼやけずに出るのは、この組み合わせによるものだと考えられます。

メーカーから届いた作品写真を見ると、しずくのような連続模様、波が重なる模様、葉を思わせる立体的な模様が、それぞれ広い面いっぱいに繰り返されています。色はいずれも静かで、目を引くのは色ではなく編み目そのものです。

模様を見せたい一枚を編むなら、色は控えめなほうがよいのかもしれません。生成り、淡い緑、灰みがかった茶。単色で編むからこそ、光の当たり方で陰影が浮かびます。

ブランケットを編むと決めると、糸の選び方そのものが変わります。「何にでも使える糸」ではなく、「この模様を、この色で、この広さまで編むための糸」を探すことになります。
一枚分の色を、選びはじめる。
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)














