ソフィーフードは、もともと単色で美しく完成されているデザインです。ガーター編みのやわらかな面が広がり、増減によって生まれる線がそのまま輪郭になります。余計な装飾を加えなくても形そのものが静かに立ち上がる、その佇まいこそが魅力です。単色で編んだときの落ち着きは、やはり揺るぎません。
では、その穏やかな造形を保ったまま、段染め糸で編むことはできるのでしょうか。色が移ろう糸は表情が豊かなぶん、使い方によっては色ばかりが目に入り、形の線が見えにくくなることもあります。大切なのは、段染めが華やかかどうかではなく、色の流れが構造に沿っているかどうかです。
今回用いたのは、色の順序が一定に保たれている段染めのメリノ糸です。同じ色の玉を二つ使い、編み進める順番を少し意識することで、フードの中心を境に色が自然に折り返すように構成できます。
最初の玉は外側から編み始め、首の後ろ中心まで進めます。そこで二つ目の玉を内側から引き出し、色の並びを確かめてから反対側へと編み進めていきます。ほんのひと手間ですが、この順序があることで、左右に落ちるマフラー部分にも穏やかなまとまりが生まれます。
色が主張しすぎず、増減の線や三角のかたちがきちんと読めること。それが、段染め糸を使うときの目安になります。単色とはまた違う表情になりますが、構造の美しさが保たれていれば、落ち着いた印象はそのままです。
単色が王道であることに変わりはありません。そのうえで、設計を大切にしながら段染め糸を選ぶなら、これは造形を壊す試みではなく、静かな遊びのひとつと言えるのかもしれません。同じパターンでも、糸が変わると印象が少しずつ移ろいますが、土台にある形の美しさは揺らぎません。
今回の検証で使用した段染めメリノのキットは、こちらでご覧いただけます。
段染めグラデーションが映える ソフィーフード|毛糸 & 日本語文章パターン付きキット|PetiteKnit:プチニット
着用:北林裕美子(当社代表)
執筆:細野カレン(なないろ毛糸 店長)
■ ソフィーフード
■ ソフィースカーフ
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ローワンのコットン カシミヤ1玉で編むソフィースカーフのキットです。

























