鳥の羽が、そのまま毛糸になったと聞くと、少し大げさに聞こえるかもしれません。けれど、英国には本当にそんな発想から生まれたソックヤーンのシリーズがあります。カントリーバードという名前の通り、モチーフになっているのはイギリスの野鳥たち。その中の一羽が、カケスです。
カケスは、森の中では意外と目立つ鳥です。落ち着いた茶色やグレーの中に、ふっと青い羽がのぞく。その配色は、きれいというよりも印象に残るタイプで、見たあとに不思議と忘れにくい存在です。毛糸の色柄も、まさにその感じをなぞるようにつくられています。
このシリーズの面白さは、色の説明を細かく読まなくても伝わるところにあります。編地と鳥の姿を並べて見ると、なるほどと納得してしまう。その感覚自体が、この毛糸の魅力なのかもしれません。理屈よりも先に、目が反応するタイプの糸です。
段染めの変化は自然で、どこか計算されすぎていません。鳥の羽がもともとそうであるように、きれいに並びすぎない色の流れが、編み上がったときにほどよい表情を残します。特別な技法を意識しなくても、糸のほうが勝手に仕事をしてくれる、そんな印象があります。
毛糸の背景にある話を知ると、編む時間が少しだけ豊かになります。カケスという鳥を知ってから手に取ると、この糸は単なる段染めとは違って見えてくるはずです。

















