こんばんは、細野カレンです。
ドイツと聞くと、どこか質実剛健で、無駄のない機能美を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
そんな国で、長年プロフェッショナル向けの編み針をつくり続けてきた「addi」が、ふいに見せた、やわらかい顔。
まるで、編みものと向き合うあなたの傍らに、ちいさな休符を添えたかったのかもしれません。「クマグミ」という名前のこの子は、針を休めるための、ステッチホルダーです。
手のひらにちょこんと乗せると、ほんのりとぬくもりが伝わってくるような、ぷにっとした質感。お腹のあたりに針を挟む仕掛けがあって、そこに輪針の先をそっと預けておくことができます。
糸をととのえ、目を数え、静かに針を動かすあいだ、そばにあるものが可愛いというだけで、その時間全体が、すこしやわらかく感じられることがあります。
ただそこにいてくれるだけで、ふしぎと気持ちがほぐれるようなものって、ありますよね。
針を休めるそのひとときが、なんだか、少しだけ愛おしく思えてくるのです。
お色は、鮮やかな赤・青・黄・緑の4色。まるでゼリービーンズのようなつやと透明感で、編み針のそばにそっと添えたくなります。