こんばんは、細野カレンです。
日曜日の夜は、週末の余韻と月曜日の気配が少しずつ混ざってくるような時間ですね。あわただしくない静けさの中で、ふと身のまわりの道具に目がいく、そんな方もいらっしゃるかもしれません。
編み物をされる方から、以前こんなお話を伺いました。
「ほつれた編み目を直そうとして、目の荒いかぎ針を無理やり押し込んでしまったことがあるんです。糸が裂けて、目が緩んで、もうどうにもならなくなってしまって……。あのとき、ちゃんとした道具を使っていればよかったって、あとで思いました」
その場しのぎは、たいてい後悔を連れてきます。
だからこそ、出番の少ない道具こそ、本当は良いものをひとつ持っておきたい――
そんな気持ちが、静かに残るエピソードでした。
ランタンムーンの木製リペアフック。
小さなこの一本は、黒檀でできています。なめらかで、しっかりとした重みがあって、手に収まるかたちがとても自然です。「修理のための道具」に、これほど静かで美しい存在感を持たせてくるのは、さすがランタンムーンだと感じます。
あるお客様が、このリペアフックをご覧になって、こんなことをおっしゃっていました。
「こういうものこそ、ちゃんとしたものを持っておきたいんです」
それが余裕なのか、美学なのかは分かりません。でもその言葉には、どこか誇らしいような、安心を先取りするような響きがありました。
実際、この商品はまだ“使っていない”という方がほとんどです。
けれど、「持っていると落ち着く」と話される方が、確かにいらっしゃいます。何度も使う道具ではないからこそ、“いざ”のときに取り出したくなる一本。リペアフックは、そういう存在なのだと思います。
なお、在庫について。
この商品はあまり目立たないので、ご用意している数もそれほど多くはありません。でも、気づいた方から少しずつ、「あ、これ持っておきたい」と選ばれているのを感じています。必要とされている方のところへ、そっと届いてくれたら嬉しいです。














