おはようございます、細野カレンです。
朝の気温が少しずつ上がってきました。空気が変わると、毛糸にも季節に合った肌触りや軽さを求めたくなりますね。
今回は、春夏の編み物を“素材の質”から見直したい方に向けて、とっておきの糸をご紹介します。
「チャスキ」は、南米ペルーで一貫生産されている、100%天然素材の高級ソックヤーンです。
素材構成は、メリノウール60%(21.5ミクロン)、ピマコットン30%、リネン10%。どの繊維も高級糸として単体で使われることが多い原料ですが、この糸ではそれぞれの特性を生かす比率で配合されています。合成繊維は一切含まれていません。
実際に手に取っていただくと、その質の違いがはっきりとわかります。ウールの柔らかさとコットンの通気性、リネンの軽い張りが一体となり、編み目は自然に揃って、目の輪郭が立ち上がるような編み地になります。100gあたり350mという糸長も魅力で、セーター、ショール、カーディガンなどさまざまなプロジェクトに活用できます。
生産地であるペルーは、アルパカやピマコットンの原産地として知られ、糸づくりの技術と文化が今も職人たちの手に残されています。この糸もまた、選び抜かれた素材が、現地の技術によって丁寧に仕上げられています。
多くの人に向けて作られた糸ではありません。けれど、“編むこと”を大切にしてきた方には、きっと伝わるものがあるはずです。