こんばんは、細野カレンです。
「絣にそっくりですね」と、お客様がふとおっしゃったひとことが、なんとも印象に残っています。
インドの伝統織物「イカット」で仕立てられた輪針ケース。手に取ってみると、どこか日本の布を思わせるような懐かしさと、異国の職人の手が織り込んだ凛とした雰囲気とが、自然に同居しているのがわかります。
この輪針ケースに触れたとき、「しまう」というより、「居場所をつくる」という感覚がしっくりきました。無造作になりがちな輪針やコードも、この布に包まれると、自然と丁寧に扱いたくなるのです。
実用性はもちろんのこと、道具を大切にする気持ちが、布を通してすっと現れる――そんなケースです。
Lantern Moonは、2001年にジョエルとシャロン・ウッドコック夫妻によって始められました。
ベトナムやカンボジアの手工芸を支えながら、地元の職人と共に道具を生み出してきたこのブランドは、2021年にニットプロに受け継がれ、現在ではインド・ジャイプールから、変わらぬ誠実さで世界へ届けられています。