月曜日の一日、お元気に過ごされましたでしょうか。
朝から少し肌寒かったり、なんだか気が張ったりと、週のはじまりは思っている以上に疲れが残るものかもしれません。そんな夜には、どうぞひと呼吸ついて、ゆったりと毛糸の話をお聞きくださいね。
さて、きょうお伝えしたいのは、「ウールってどうしてあんなにかゆくなるのかしら?」というお声についてです。
編み物をしていると、どうしても避けて通れない「肌ざわり」の問題。
ウールのセーターや靴下に肌が反応してしまい、それ以来、ウールを使うことに抵抗を感じている方も多いのではないでしょうか。
わたし自身も、かつてはそうでした。
けれど最近、ウールにまつわるある研究報告を読み、「思い込みだったかもしれない」と気づくきっかけがありました。
肌に感じるチクチクやかゆみの原因は、どうやらウールそのものではなく、その繊維の“太さ”にあるようなのです。
アレルギー反応ではなく、太い繊維が皮膚を物理的に刺激していた、というのが新しい見方です。
つまり、繊維が細くやわらかいウールであれば、そうした刺激は起きにくいということ。
なかでもメリノウールは、一般的なウールよりも繊維が細く、肌あたりが格段にやさしい素材です。
実際に触れてみると、その違いはすぐにわかります。
「同じウールとは思えない」と驚かれる方も少なくありません。
もちろん、「以前つらい思いをしたから……」と迷ってしまうお気持ちも、よくわかります。
けれど、そんな方にこそ、もう一度だけ、糸を選ぶ時間を持ってみていただけたらと願っています。
ほんの少しの違いが、編み物の心地よさをまるで変えてくれることがあります。
やわらかな糸に包まれて、あなたの針がふたたびのびやかに動き出すことを、そっと願っています。
もしよろしければ、肌にやさしい糸について、こちらで詳しくご紹介しています。
ウールが合わないと感じていた方へ
次に針を動かすときが、少しでもやさしい時間になりますように。