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靴下の縁に添えた、たった2段の色が教えてくれたこと

靴下の縁に添えた、たった2段の色が教えてくれたこと

週末の朝、少しだけゆっくり読める時間に。今日は、ほんの少し遠いところのお話を綴らせてくださいね。

1963年、フランス・アルザス地方。葡萄畑が広がる丘のふもとの町に、小さな毛糸屋がありました。旅の途中でふらりと立ち寄ったその店は、木枠の窓から淡い光が差し込み、糸の香りとパンの匂いが混じった不思議な空気に包まれていました。

「旅人さんに見せたいものがあるの」と、店主の老夫婦が奥の棚からそっと取り出したのは、小さな引き出しがいくつも並んだ木箱。中には、1色ずつ丁寧に巻かれた10gの糸玉が、ずらりと80色。「これは、未来の作品を変える色たちよ。使うのは今じゃなくてもいいの」

その言葉の意味がわかったのは、帰国して半年後のことでした。母の誕生日に靴下を編んでいたときのことです。デザインも形も整っているのに、なぜか味気ない。そこで思い出したのが、あのときの箱。引き出しを開け、迷いなく選んだ1色を、履き口にほんの2段だけ添えたのです。

それだけで、靴下は見違えたようにいきいきと輝きました。母が「あなたらしい色ね」と笑ってくれた瞬間、この色は、あのときの旅で“未来の自分のために”選んだものだったのだと気づきました。

編み物は今を編むけれど、選ぶ色は未来を変えます。あなたがまだ出会っていない作品の、その“ひとさじ”を、今ここで見つけておいてはいかがでしょうか。

木箱の中を覗いてみる

※このお話はフィクションです。

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