こんばんは、細野カレンです。
連休が明けて、ようやく静かな夜が戻ってきました。今夜は、編み物の道具にまつわるお話を、ひとつだけ。
KnitProの「ジャドール」シリーズ。この針のことを、最近いろんな方から聞かれるようになりました。最初は「色が素敵」と手に取られて、編んでみると「びっくりするほど軽い」「すいすい進む」と驚かれます。
日々、たくさんのレビューを読んでいて、ときどき、読むたびに肩の力が抜けていくような言葉に出会います。
「気づいたら、ずっと無心で編んでいました」
「そういえば、今日は肩がこらなかった気がするんです」
そんなふうに、あとからそっと気づく心地よさが、この針にはあるのだと思います。
ラベンダー色の木肌は、光の加減で少しだけ艶が出て、四角いフォルムは編み目を自然と揃えてくれる。でもどこか、主張しすぎない。そっと手に馴染んで、意識を道具に向けさせない。だからこそ、作品や時間そのものに、心がまっすぐ向かうのかもしれません。
「手がラク」「編みやすい」「疲れない」
レビューに出てくる言葉はとても具体的なのに、そのひとつひとつに、編むことへの喜びが、静かに込められている気がします。
いまの編み時間が、もう少しだけ心地よくなるとしたら、そのきっかけは、案外こんな道具からかもしれません。